忍者ブログ
CATEGORY : []
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2025/05/02 15 : 49
CATEGORY : [小説]
1月23日・・・・・今日は俺の誕生日だった。
 
誕生日??あんまり気にしていない。
いちいち気にしていたら身がもたねェ――――。
 
―――――でもそんな記念日をいつも気にしている奴がいる。  
 
ロージーだ。
 
こいつと暮らすようになって、記念日だの毎日がなんかのイベントみたいだった。
そんな毎日が充実していたのも事実だ ――――――・・・・。
 
MLSのときはそんなん気にしてなかった・・・・。
 
たびたびヨイチやエンチューが「おめでとう」とかは言っていたような気がする。
誰かしら、「おめでとう」とか「誕生日だろ?」とか言ってもらわないと
自分でも気づかない・・・・・・寂しい人間と思われるかも知れねェ――――――――。
 
でも今は違う。
 
毎年毎年・・・俺に誕生日が来たことを教えてくれるアラームがあるから・・・・。
 
 
今日も忙しく何かをやっている。
考えなくてもわかる・・・今日は俺の誕生日――――――――――。
 
カレンダーにでっかい丸印があるから。
ロージーがこのごろウキウキ気分だから。
 
何年も住んでいると何がそんなにうれしいのかわからないが、俺の誕生日が近づくと
態度が変わるということがわかった。
 
わかりやすいヤツ。
 
そんなロージーを尻目に俺は気づかない振りをしている。
いつものように冷静な態度で―――――――――。
「様子を見に行くか・・・・」とつぶやく。
 
気づかれないように、そっと。
 
腹でもすいていたのを口実に居間に向かう―――――――――――。
 
とそれに気づいたロージーもこっちに向かってくる。
 
様子を見に来たことを気づかれないように冷静にかつ今起きましたオーラを出しながら
俺はロージーに向かって言ってやった。
 
「おいっ何だ?騒々しいナ・・・・」
「あっムヒョ、起きたんだね・・・」
「ああ、腹減ったから、なんかねェのか?」
「あっもうそんな時間??まっててね~ムヒョ、今から作るよ」
 
大きく手を広げて俺に見せないようにしているがバレバレだ。
アイツは俺が様子を見に来たことに気づいていないらしい・・・アイツが精一杯隠そうとしている居間の飾り付けが目に入る。
 
楽しそうにやってるじゃねェか!!
 
「早くしてくれよ、死にそうだからナ」
そんなことを言ってロージーを褒めたことを隠そうとした。
 
飾りつけはどんなもんか??と見ようとしたら・・・・
 
「待ってよムヒョ、居間は掃除中だから汚いから、そうそう、寝室にお昼を持ってくよ」
 
俺はすぐわかった。掃除なんか嘘・・・・俺を驚かせようとしている。
アイツにとってはとっさについた嘘でも俺はその嘘に従った。
 
「そうなのか、まぁ仕方ねェナ。ヒッヒッ」
アイツも笑っている。まぁ俺はお見通しだけどな・・・ヒヒ。
と心の中で思う。
 
 
何十分かして、昼飯が俺の寝ているベッドに運ばれてきた。
 
オムライスだ。
 
ロージーもいったて普通を装っているらしい・・・・・。
俺はいつもどうりに振舞う。冷静に冷たく・・・。
 
 
昼飯を食べ終わるといつもどうりにお腹がいっぱいになり、眠くなる。
まだ、魔法律の疲れが残っているらしい・・・。
今夜はドンチャン騒ぎだろう・・・うるせェが付き合う。
そのために寝てやる。
だから、きちんと祝えよ!!そんなことをしなくてもアイツはやる。
そんな男だ・・・・・。
 
そんなことを思いながら・・・夢の中に旅立つ―――――――。
 
 
  
カチカチコチコチ・・・・・・・・カチコチ―――――――・・・・・・。
「ん?今何時だ??」
俺は時計を見た。
5:55・・・・。
「そろそろ、起きるか・・・・ふぁ~」
欠伸をしながらロージーのいる居間に向かう―――――――。
 
どーせ、クラッカーかなんかでおどかすんじゃねェのか??
と思いながらかつ「ぜってーおどろかねェ」と自分に言い聞かせながら、居間のドアを
開けた・・・・・。
 
 ――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!
 
「おいっロージー!!!」
 
ぜってェーおどろかねェと思っていた俺がまさか、まさかだ。
大の大人がソファーに寝そべっていた―――――――――。
俺は気が動転していたが、すぐこいつは寝ているだけだ・・・・と気づいた。
 
スースー・・・・・・。
―――――――――!!!!!!!
コイツ!!!俺は顔が真っ赤になった。
 
心配して損した。
六氷 透、一生の不覚。
こんなことで赤くなるなんて・・・・・・。
自分自身に腹が立つ。
その原因のコイツにも腹が立つ。
 
コイツの腹に一発お見舞いしてやろうと思ったそのとき―――――――!!
 
 
「ロージー君~~~~~!!」
と言いながらうるせェやつが入ってきた。
「チッめんどくせェ・・・・」
 
ナナだった。
 
「あれ?ロージー君は??」
「ってムヒョさん!!」
 
なんか驚いている。
 
「なんだよっ、たまねぎ・・・・お前はまだ出る幕じゃねえだろ?」
 
けんじも一緒だ。
 
「なんだと??」
「ねぇ・・・ロージー君は??」
 
ナナがソワソワしている。
 
「そこに寝てる・・・」
「寝てる??」
「何だよモヤシ・・・。お前が計画したんだろうが!!」
 
けんじがロージーを起こそうとした。
 
 
「やめろ」
 
 
俺は何も考えないで口が勝手にしゃべったみたいにその言葉を言っていた。
「コイツは疲れている、今起こしたらまた無理をしてしまうからナ・・・・ヒヒ」
 
ホントのところコイツに起きてもらって祝ってほしかったのかもしれない・・・・。
でも、コイツの無理しているところは見たくない・・・お前の体のほうが心配だ・・・。
 
ナナは俺の気持ちを察したらしく、「わかった」と言って微笑んでいる―――――――。
 
「うるせぇ」
バカにされたと思いむきになった。
 
「でも、ロージー君。こんなところで寝ていたら風邪ひいちゃうわよ!!」
「そうだな・・・・ベッドにでも運ぶか??ベッドはどこだ?たまねぎ」
 
俺は、ロージーのお部屋と書いてある看板??見たいなものを指差し、
ロージーの部屋に案内しようとした・・・が、
 
「おいったまねぎも手伝えよ!!」
「そうよ!女の子はか弱いのよ!!」
「知るかっ!!」
と言いながらも、俺はロージーの右肩を持った。
ナナは左肩・・・・。
けんじは左右の足・・・・。
をそれぞれ持ち、170cmもある俺に比べれば、
巨体と言わんばかりのロージーの体が宙に浮き動き始めた。
 
「重っ・・・・・」
「そうゆうこと言わないの!!ムヒョさん」
ナナが俺を叱る。
 
「ロージーさん泣いちゃうでしょ!!」
「泣きはしねェよっ寝んだから!」
 
俺はロージーの顔を冗談半分で見た。
 
――――――――――!!!
 
なっなんとロージーの目からキラキラしたものが流れていたのだ・・・・。
 
「ほらっ!!」
ナナが言う・・・・でもロージーはピクリともしないで死んだように眠っていた。
 
「・・・・・・。」
ロージーをベッドで寝かせるとロージーのつくった料理をもったいないと言う理由で
食べ始めた。  ――――――――――――パーティの始まりだ。
 
俺は知らないが何やら、ロージーがこんな結果になってしまったのは、俺のせいだの
ナナからの説教の始まりでもあった。
無論そんなことは聞いていない・・・・。
俺は考えていたからだ――――――――。
 
ロージーのことをだ。
 
なぜ、俺のためにそんなにがんばるのか?
なぜ、そこまでできるのか?
なぜ、自分の体を犠牲にしてまで・・・・・。
 
俺はわからない・・・。
わかりたくもないのだろう。
 
そんなの俺には出来ない――――――。
 
俺にも出来ないことがあったのだ・・・・。
ロージーとはまったくの逆の性格と言うのはロージーが来てからすぐわかった。
 
アイツはよく泣く―――。
    よく笑う―――。
    よく怒る―――。
    世話好き―――。
    バカ。
    頼りない。
    人に好かれる。
    ニコニコしていやがる。
    なんにでも喜ぶ。
    料理がうまい。
    手芸もうまい。
 
あげればキリがないだろう・・・・・。
俺とは正反対だ――――。
俺にはないものを持っている。
 
長編2へ

喜怒哀楽だ。
 
俺が出さない分、アイツが変わりに喜怒哀楽をだしていたのだ。
今、やっときづいた。
 
気づいたとき、ヨイチがやってきた。
 
「やぁ、遅れてごめんっ・・・!!」
「みんなそろってる??」
「あれ??ロージーは??」
 
あわててナナとけんじが「しー」と手を口のところにもっていき、ロージーが寝ていることを伝える。
「主役はいるのに引き立て役がいないとなぁ・・・・」
「やっぱロージー君がいないと・・・・」
 
ロージーがいないと言う理由でプレゼント交換はなしになった。
 
気分を変えるため、ケーキを食べようと言うことになったらしい・・・・。
さすが、切り替えの早いヨイチの考えそうなこった。
 
ロージーはきちんと冷蔵庫に生モノ閉まってあるので、ピーンと来る。
 
ヨイチが大事そうに丸いケーキを持ってくる。
 
ロウソクに火をつけ、電気を消して、ナナとヨイチとけんじで何やら、
うるせぇ歌が聞こえてくる――――。
 
ハッピバースディトゥユー×2♪~♪~~~~♪~~
ハッピバースディディア~~~♪~~
 
ガチャ
 
そのとき事務所のドアが開いた!!
 
「ビコ!!」とヨイチが叫ぶ!!
「しー」とナナとけんじがヨイチを責める―――――――。
 
ん??ちょっとまて・・・・歌の続きからすると・・・
ハッピバースディディア~ビコ!!
になってるじゃねーか!?
 
腹が立ったのでロウソクを吹き消した。
 
「あああぁ――――――!!!」
「うるせぇ!ロージーが起きちまう」
「し―――――!!!」
3人とも顔を見合わせる。月のあかりで見えたのだ。
「ケッ・・・ガキが!!」
 
電気がつけられた。
 
つけられたとたんナナが
「歌、途中だったのに・・・」
「うるせぇ」
ナナがムっとしていた。
 
 
突然ビコが――――――。
「ロージー君・・・・寝てるの??」
「誰かさんがロージー君を疲れさせちゃったから・・・・・」
「フンッ」
「だから、今日はちょっと盛り上がりに欠けるんだ・・・・」
「・・・・・そうなんだ」
ビコが肩を落とした。
 
そんなビコを見たナナが
「ねぇ、いいアイディアがあるんだけど・・・・」
ナナが耳を方向けるように手まねきをした。
 
「ねぇ・・・・――――――!!!」
 
「ムヒョさんは聞いちゃだめ!!」
ナナが足で俺を蹴飛ばした。
 
「チッ・・・別に興味のねェ・・・」
「あっち行けよーたまねぎ!!」
「言われなくてもいく」
「はやく~~ムヒョ」
「うるせぇ」
 
俺はロージーの寝ている部屋に行った。
 
「ムヒョ!!もういいぞ!!」
あわてて、ロージーの顔を確認した。
 
ふぅ―――――。
 
まだこいつは起きていない・・・。
「コイツはアホか・・・・」
とボソッと聞こえないように部屋を出た。
 
「起きたか??」
と心配そうな顔をしているヨイチが俺の顔を覗き込む。
 
「大丈夫だ」
「よかった・・・・」
ナナがこそこそ俺の元にやってきて何かを俺に差し出す。
 
「これ・・・・ロージー君に渡してくれない??」
「何だこれ?」
「・・・・・ムヒョさんには内緒だよ!!」
「渡さねェゾ」
「え―――――!!」
「ムヒョの意地悪!!」
「たまねぎ悪魔~~~!!」
「ロージー起きちゃうよ!!」
 
ビコの注意で「し――――――――」と奴らが責任をなすりあう。
 
「バカがっ」
「ムヒョさんがいけないんだよ!!」
「わぁったよ・・・・渡せばいいんダロ??うるせぇ」
「やった――――――――!!」
「し――――――――」
「アホめっ」
 
そしてアイツらはそれぞれ帰っていった。
 
俺の手の上にはあいつらが書いたと思われる手紙があった。
ロージーさんへ――――――――
と書いてある横にムヒョさんには見せないでくださいと書かれていた。
「興味ねぇって・・・・」
と思いながら俺は自分のベッドに行き寝た―――――――――――――――。
 
 
 
俺は腹が減ったので起きた。
普通なら朝食の良い匂いがするのだが・・・・。
洗濯物を洗濯機で洗っている音がしてもいいものを・・・・。
 
今日はやけに静かだ―――――。
 
俺はアイツがまだ起きていないことがわかった。
ロージーの寝室に足を運んだ。
 
まだぐっすり寝ているロージーに向かって・・・・
「おいっロージー」
「おいっ起きろ」
「ったく・・・」
「おいっもう、朝だぞっ飯っ飯っ、腹へって死にそうだ」
というとロージーの目がゆっくりと開き、起きた。
 
アイツはびっくりして俺の顔を見ながら・・・。
「おっおはよう、ムヒョ!!」
 
やっと起きた・・・。
 
なにやら目を丸くしている・・・。
 
俺はとっさにお前の犯した罪を判らせようとした。
「おめェ、きのう何したか覚えてるか??」
ロージーはキョトンとしている。覚えていないらしい・・・・。
 
「おいっおめェ、覚えてないのか・・・??」
「うん・・・まったく・・・。何かしたの?僕・・・・」
「じゃあしょうがねェよナ。ヒヒ・・・」
まったくおめでたいヤツだ――――。
しょうがないので、昨日のことを思い出させようとした。
「おめェ、がんばっていたみてェじゃねェか・・・・」
「は??」
まだ良くわからないらしい・・・バカだから無理もない・・・・。
 
俺は順々に話していくことにした。
 
「昨日、俺の誕生日を祝うために朝から、何も食べずに準備してたろ?」
「うっ・・・うん」
「で、お前は俺をおどろかすために・・・・」
「そう・・・」
「フンッ  俺が驚くとでも―――??」
「えっ・・・驚かなかったの??」
「あぁ」
「俺は前から知っていた。なんかおまえソワソワしてたからナ」
「知ってて黙ってたの??」
「ひどいよ・・・ムヒョ・・・・」
「でもそのほうが楽しかったろ??」
「・・・・・・・」
 
アイツは少し黙ってから――――――――。
 
「楽しかった・・・」
 
といった。やっぱり・・・・。俺はまた昨日のいきさつを話し始めた。
 
「こんな俺でも驚いたことがあった・・・」
「へ??何??」
「おめェさぁ、飯作って、ソファーで寝てるなよナ」
「えっ??寝ちゃったの??」
「おめェ、ベットに運ぶの大変だったたんだゾ」
「まぁ、ナナたちが手伝ってくれたから出来たけどヨー」
「ナナちゃんたちが・・・・」
「おめェ、途中で寝ながら泣き出したから、ナナから説教!!でも聞いてなかったけどナ・・・ヒヒ」
お前のことを考えていたなんてことは言わない・・・死んでも言うものか!!
 
俺はロージーが寝てからのことを大雑把に言い、ポケットに入れていた手紙を取り出し、
さも、忘れていたかのように手紙をロージーに差し出した。
 
「あっ・・・そうそうこれだ」
「ホレっお前に手紙だ・・・・」
「何か知らんけど、俺は読んではいけない手紙らしい・・・・」
「まっ興味ねェけどナ」
 
ロージーは手紙を受け取り、差出人を見て叫んだ。
「ナナちゃんからだ!!」
ロージーは急いでキレイに封筒をあけ、俺に見えないように目読し始めた。
 
読み終えたロージーは泣いていた。
 
うれし涙だ。
 
やっぱりコイツには勝てない・・・。
 
俺には持ってない喜怒哀楽を出してくる・・・。
俺は負けを認めたくないので、ヒヒっと作り笑いをした。
 
 
俺は早く泣きやめっの意味を込めて、ロージーの頭をポンッと叩いた。
 
「まっ、今度は面倒かけるなヨ!?」
「面倒かけたら、地獄行き決定!!」
「うん!!!」
 
あいつは大きく頷いた。
 
腹へっているのをきづき、我慢と言う言葉は俺の辞書にはない俺は・・・・。
 
「おいっ飯早く!!」とロージーを急かす。
「はいはい・・・ただいまっ!!」
ロージーもあわてて支度をする――――――。
俺は支度ができるまで、ジャビンをソファーで読む。
何やら、ロージーがカレンダーの前に足止まっているのにきずく・・・・・。
 
赤ペンをカレンダーの下にある机から取り出し、太いほうのキャップを外して、
土曜日に大きく花丸をつけた。
 
何やらまた、イベントが増えたらしい・・・・・・。
 
ウキウキするロージーを見て、アイツの調子が戻ったことを確認する――――――。
土曜日に何をやるのか知らないが、見当はつく・・・・・。
 
今度は俺がアイツに礼を言う番だ・・・・――――――――――。
 
「ありがとナ、ロージー」  
とロージーには聞こえないように・・・。
 
聞こえたらまずいので小声で言う。
 
 
ありがとナ・・・ロージー・・・。
傍にいてくれて・・・・・・。
 
 
 
 
                 END
PR
2008/03/07 00 : 26
こめんと [ 0 ]とらっくばっく [ ]
<<ムヒョの誕生日小説 ロジ目線 | HOME |プラネタリウム ムヒョ死ネタ>>
COMMENT
COMMENT WRITE















TRACKBACK
トラックバックURL

<<ムヒョの誕生日小説 ロジ目線 | HOME |プラネタリウム ムヒョ死ネタ>>

忍者ブログ [PR]